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「アルバイトの労働条件」を確かめよう!アルバイトを雇用する際の注意点について解説します!

新年度になり、新しくアルバイトを始める学生も多いことから、厚生労働省では例年開催している「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンを今年も実施しています。

特に今年はコロナ明けとなり、急にこなさなければならない業務が増え、急遽アルバイトを雇わなければならなくなったという事業主の方も多いのではないかと思います。

そこで、この度のブログでは、高校生や大学生のアルバイトを雇う際の注意点について解説していきます。

「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーン

アルバイトを雇う際も労働条件の明示が必要です!

雇い始めた後で「最初に聞いた話と違う!」といったトラブルが起こらないように、会社として労働条件通知書等の書面を交付し、労働条件をしっかり明示する必要があります。

働く側としても、アルバイト先から時給や働く時間について書かれた書面をもらって保存しておきましょう。

特に以下の項目については必ず書面で明示する必要があります。

1.アルバイトをする期間(労働契約の期間に関すること)
2.契約期間の定めがある契約を更新するときの決まり
3.仕事の内容や働く場所(どこでどんな仕事をするのか)
4.働く時間や休日(仕事の始めと終わりの時刻、残業の有無、休憩時間、休日・休暇、交代制勤務の
  ローテーションなど)
5.時給(金額はいくらか、計算と支払いの方法、支払日)
6.辞めるときのきまり(退職・解雇について)

など重要な条件を示した書面を渡すか、働く人が希望すれば、Fax、電子メール、SNS等で通知することも可能となっています。

雇う側、働く側双方が内容をきちんと確認して、働き始めるようにする必要があります。

アルバイトにも最低賃金額以上の賃金の支払いは必須です!

事業主の方に気を付けていただきたい点として、高校生や大学生のアルバイトでも、最低賃金以上の賃金を支払う必要があることです。

私が暮らす愛知県では、最低賃金が現状では986円ですが、また今年も上がることは間違いないでしょう。

アルバイトだからとって、不当に安い時給額で働かせれば、それは労働基準法違反になります。

地域別最低賃金の全国一覧

学業とアルバイトが両立できるようなシフトを適切に設定しましょう!

本来、学生は学業が本分であり、学業とアルバイトが適切な形で両立できる環境を整えるように配慮が必要です。

大学生などに対するアルバイトに関する意識調査では、「試験期間中休めない、授業に出られないほどのシフトを入れられた、または変更された」という回答があったということです。

法律上、採用時に合意したシフトを変更するには、事前に働く人と雇う人の合意が必要です。

こちらは労働契約法8条に決められており、一方的なシフト変更を命じることはできないこととなっています。

学生アルバイトの労働時間を適切に把握する必要があります!

学生のアルバイトであっても、使用者側は労働時間を適切に把握しなければなりません。

タイムカードなどを使って、必ずいつ仕事を開始し、いつ終了したのかがわかるようにしてください。

また、就業を命じられた業務に必要な準備や片付けの時間、参加することが業務上義務付けられている研修・教育訓練を受講していた時間も労働時間となるため注意が必要です。

もし法定労働時間を超えて仕事をさせた場合には時間外労働分の給与の支払いが発生します。

一般の労働者と同じ扱いとお考え下さい。

最後に

今回は特に注意していただきたい点を4つ挙げてみました。

上にも書きましたが、コロナも明け、今後、人の動きが活発になり、さらに業務量が増え、人を雇わなければならない、その際の時給額をどうすればいいのかなど様々な問題が発生する可能性があります。

そんな時は一人で悩まずに身近にいる社労士にでも相談してみてください。

きっとお役に立てるものと思います。