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年金の振込タイミングを種類別に分かりやすく解説!

先日は障害年金についてのブログを掲載しました。

年金については、障害年金以外にも老齢年金、遺族年金とあります。

ではその振込日はいったいいつなのか、が気になる方も多いかと思います。

実際、年金相談でお話を聞くと、最初の振込日がいつになるのかを聞かれて、初回の振込日が思いの他、先になると知って驚かれる方も結構いらっしゃいます。

また私が顧問をさせていただいている会社の従業員の方からも、自分の老齢年金がいつから受給できるのか、又は自分が亡くなった場合の遺族年金はどうなのかといったご相談を受けることもあります。

中には身近に障害を抱えた方がいらっしゃる方からの障害年金についてのご相談もあります。

老齢年金であれ、遺族年金であれ、障害年金であれ年金が必要とされる方にとっては生活費として大きな割合を占めるというケースも多いでしょうか。

そういった背景からも、振込日がいつなのか?といった情報は生活に直結する重要な問題ともいえます。

そこでこの度は、年金の振り込みがいつになるのかについて、解説していきます。

年金の振込は毎月ではありません

実は、いわゆる公的な「年金」はすべて、毎月支給ではありません。

年金を12か月に等分したものを1ヶ月分の年金額として捉えますが、支給スパンでいうと、原則「2・4・6・8・10・12月」の「偶数月」を支給月として、「前月までの2か月分」が、指定した金融機関の口座に振り込まれます。

考え方の例としては、8月に振り込まれるものであれば6・7月の分といったイメージです。

そのため、給料のように毎月の振込ではないので、2か月分の生活費としてやりくりする点で注意が必要となります。

年金の振込は原則「偶数月」ですが、奇数月に振り込まれる場合もあります

上でも記載した通り、振込は“原則”「2・4・6・8・10・12月」といった「偶数月」となります。

しかし“原則”と書いたのには理由があり、例外として奇数月の振込もあります。

年金を受給する権利のある人が、実際に年金を受給するためには手続きが必要です。

年金事務所等へ年金の請求手続きをして審査を経て支給の決定が行われると、実際の支払いが行われるようになります。

しかし、初回の振込については時間がかかることもあり、その結果、本来支給される偶数月に間に合わないこともあります。

その場合、2ヶ月後の次の偶数月を待たず、その前月の奇数月に振り込まれることがあります。

例えば、1月に老齢年金の受給権が発生し、その翌月である2月分から支給の対象になった場合です。

2・3月分は本来4月15日の振込であるのに対し、4月15日に間に合わないと、次の偶数月(6月15日)に2・3月分と、4・5月分の合計4ヶ月分では振り込まれず、まずその前月である5月15日に2・3月分が振り込まれることがあります。

稀にこのようなケースもあることを知っておいてください。

年金の受給権の発生の時期

年金には老齢、遺族、障害と3種類あると上にも記載しました。

それでは各年金の受給権が発生するのはいつになるのかについて解説します。

老齢年金

支給開始年齢到達日に受給権が発生します。平たく言えば誕生日に受給権が発生し、翌月から支給対処となります。

例えば7月が誕生月となると、8・9月分が10月に振り込まれることとなります。

遺族年金

一例として、夫が亡くなった場合に妻が受給する場合は、亡くなった日に受給権が発生し、その翌月から支給が開始されます。

やはり7月に夫が亡くなった場合は、翌月からの支給開始となり、8・9月分が10月に振り込まれます。

障害年金

障害年金につきましては、障害の状態に該当した時期に応じ、次の2つの請求方法があるため、それぞれの場合で見ていきます。

1.障害認定日による請求

障害認定日に法令に定める障害の状態にあるときは、障害認定日の翌月分から(障害認定日以後に20歳に達したときは、20歳に達した日の翌月分から)年金を受給できます。

なお、請求書は障害認定日以降、いつでも提出できますが、遡及して受けられる年金は、時効により、5年分が限度です。

2.事後重症による請求

障害認定日に法令に定める障害の状態に該当しなかった方でも、その後症状が悪化し、法令に定める障害の状態になったときには請求日の翌月から障害年金を受給できます。

ただし、請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があります。

なお、請求した日の翌月分から受け取りとなるため、請求が遅くなると年金の受給開始時期が遅くなります。

振込口座が変わったらどうしたらいい?

年金は口座への振込によっておこなわれますが、何らかの事情によって、振込先口座を変更したくなることも起こり得るかと思います。

そんな時は「年金受給者受取機関変更届」を最寄りの年金事務所に提出してください。

年金相談をしていまして、こういった方は結構いらっしゃいます。

身近にある年金事務所に届出の用紙がありますし、日本年金機構HPからもダウンロード可能なっています。

おわりに

今回のブログでは、年金の振込日についてご紹介しました。

年金請求については、自分の老齢年金については一生に一度しかないものであり、遺族年金についても同様であり、請求書の書き方がわからないという方、そもそも請求できるのかと疑問に思う方もいらっしゃいます。

暮らしている身近にある年金事務所へ相談してもいいですし、社労士がいるようでしたらご相談してみてください。

きっとお役に立てるものと思います。