従業員が病気やけがで会社を休むこととなった場合、経営者としては、給与は支払わなければならないのか、仮に払わなかった場合、雇用関係にあるのに給与を払わなかったとして問題ではないのか、またその際の社会保険料はどうなるのか、といったことに疑問をもつ方もいらっしゃるかと思います。
また、会社を休むこととなった従業員にとっても、給与が支払われないとなれば、生活ができなくなるといった不安も出てくるかと思います。
そんな時に活用できる制度として、傷病手当金があります。
社労士として仕事をする中で、幾度かこの制度について話を聞かせて欲しいという相談をいただいたこともあり、今回はこの傷病手当金について解説します。
傷病手当金とは
まず傷病手当金とは何かというところから説明します。
傷病手当金は、病気やけがで休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。(任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。)
また傷病手当金は、被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、通算1年6か月休んだ日に対して支給されます。
そして、この病気やけがは、私傷病によるものであることも知っておいていただきたいところです。(仕事に関しての病気やけがは労災保険の適用となります。)
傷病手当金は、病気やけがで休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。(任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。)
また傷病手当金は、被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、通算1年6か月休んだ日に対して支給されます。
そして、この病気やけがは、私傷病によるものであることも知っておいていただきたいところです。(仕事に関しての病気やけがは労災保険の適用となります。)
傷病手当金として支給される金額
こちらは給与の全額とはいかず、以下の計算式から算出されます
1日当たりの金額:『支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額』÷30日×(2/3)
となり、給与のおよそ3分の2と考えていただければいいでしょう。
休んだ期間について、事業主から仮に傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されません。
ただし、休んだ期間についての給与の支払いがあってもその給与の日額が、傷病手当金の日額より少ない場合、傷病手当金と給与の差額が支給されます。
1日当たりの金額:『支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額』÷30日×(2/3)
となり、給与のおよそ3分の2と考えていただければいいでしょう。
休んだ期間について、事業主から仮に傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されません。
ただし、休んだ期間についての給与の支払いがあってもその給与の日額が、傷病手当金の日額より少ない場合、傷病手当金と給与の差額が支給されます。
「ノーワーク・ノーペイ」の原則
休職中といえども労動契約関係は解消されず存続しています。
ただ、休職中は労務の提供はなく、休職事由も私傷病であるため、使用者に帰責事由があるわけではありません。
そのため、一般的には「ノーワーク・ノーペイの原則」、いわゆる労務の提供がなければ(ノーワーク)、給与の支払いはしなくてもよい(ノーペイ)こととなっております。
こちらは労働基準法に照らし合わせても問題はありません。
中には従業員が会社を休んでいる間も、給与を支払っているケースも見られますが、休職期間中の給与を無給とするケースが多いように思います。
ただ、休職中は労務の提供はなく、休職事由も私傷病であるため、使用者に帰責事由があるわけではありません。
そのため、一般的には「ノーワーク・ノーペイの原則」、いわゆる労務の提供がなければ(ノーワーク)、給与の支払いはしなくてもよい(ノーペイ)こととなっております。
こちらは労働基準法に照らし合わせても問題はありません。
中には従業員が会社を休んでいる間も、給与を支払っているケースも見られますが、休職期間中の給与を無給とするケースが多いように思います。
休職中の社会保険料について
従業員が休職し、会社が給与を支払わないとしても問題はありませんが、社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料)は毎月引き落とされます。
そのため、会社負担分、従業負担分を合わせて年金機構に収めている社会保険料は、休職中の従業員の分も一旦は会社が負担することとなります。
この負担した休職した従業員の分の社会保険料をどうするのかを予め取り決めておくこととお勧めします。
こちらは法律の取り決めはないので、労使で話し合って決めておいてください。
傷病手当金が支払われた時であったり、復職した時に給与から差し引くのかといったことになります。
そのため、会社負担分、従業負担分を合わせて年金機構に収めている社会保険料は、休職中の従業員の分も一旦は会社が負担することとなります。
この負担した休職した従業員の分の社会保険料をどうするのかを予め取り決めておくこととお勧めします。
こちらは法律の取り決めはないので、労使で話し合って決めておいてください。
傷病手当金が支払われた時であったり、復職した時に給与から差し引くのかといったことになります。
最後に
この傷病手当金ですが、事業主、従業員にとっても安心できる制度ではないかと思います。
制度の詳しい内容や申請の仕方など疑問があれば、協会けんぽのHPを見たり、私たち社労士に相談してみてください。
きっとお役に立てるかと思います。
制度の詳しい内容や申請の仕方など疑問があれば、協会けんぽのHPを見たり、私たち社労士に相談してみてください。
きっとお役に立てるかと思います。