令和四年度も終わりが近づいてきました。この年度末は転職などにより退職者が発生しやすい時期ではないでしょうか。
従業員が退職する際に、退職の申出時期や年次有給休暇の取扱いなどに関して、対応に苦慮した経験のある経営者の方も多いかと思います。
この時期の突然の退職の申し出であったり、長く勤務した従業員の有給休暇については注意しなければならないことがあります。
そこで、今回は、従業員の退職の申出時期と年休の取得に関しての記事になります。
退職の申出時期について
退職に関する事項については、就業規則の絶対的必要記載事項になっています。
そのため通常は、従業員が自己都合で退職するときの申出方法と、申出時期について就業規則に明記されています。
申出時期は、退職日の1ヶ月(30日)前までや14日前までとしているケースをよく見かけます。
この14日前とは、期間の定めのない雇用契約については、退職の申出をした日から起算して原則として14日を経過したときは雇用契約が終了するという民法の規定に揃え、そのまま就業規則に定めていることがあります。
しかし、現実には14日前の申出となると、あまりにも短すぎると考える経営者の方も多いのではないでしょうか。
退職者が従事している業務の後任者を選定したり、新たに社員を採用したりすることは難しく、また業務の引継ぎも十分にできず、現場が混乱したという経験をお持ちの方もいるかと思います。
一方、就業規則で極端に長い退職申入れ期間を定めている場合などは、労働者の退職の自由が極度に制限され、公序良俗の見地から無効とされる場合もあります。
民法の規定を考慮しつつ、後任者の選定や引継ぎ等の期間も考慮の上、会社として必要な申出時期を予め就業規則に定めておくことが大切です。
そのため通常は、従業員が自己都合で退職するときの申出方法と、申出時期について就業規則に明記されています。
申出時期は、退職日の1ヶ月(30日)前までや14日前までとしているケースをよく見かけます。
この14日前とは、期間の定めのない雇用契約については、退職の申出をした日から起算して原則として14日を経過したときは雇用契約が終了するという民法の規定に揃え、そのまま就業規則に定めていることがあります。
しかし、現実には14日前の申出となると、あまりにも短すぎると考える経営者の方も多いのではないでしょうか。
退職者が従事している業務の後任者を選定したり、新たに社員を採用したりすることは難しく、また業務の引継ぎも十分にできず、現場が混乱したという経験をお持ちの方もいるかと思います。
一方、就業規則で極端に長い退職申入れ期間を定めている場合などは、労働者の退職の自由が極度に制限され、公序良俗の見地から無効とされる場合もあります。
民法の規定を考慮しつつ、後任者の選定や引継ぎ等の期間も考慮の上、会社として必要な申出時期を予め就業規則に定めておくことが大切です。
退職時の年次有給休暇(年休)の取得について
退職時に従業員から残っている年休をまとめてとりたい、年休が消化できないため会社の休日に取得したいという申出を受けたことがある経験をお持ちの経営者もいるかと思います。
まず、年休については労働基準法第39条において「使用者は、有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。」とし労働者の権利と定められています。
そのため取得の申し出を拒否することはできませんが、会社には年休の取得時季を変更する権利はあります。
しかしながら退職時に残っている年休をまとめて取得したいというときには、取得時季を変更することができず、退職前にまとめて取得することを拒むことはできないので注意が必要です。
一方、年休が消化できないため会社の休日に取得したいという申出については、年休は労働日に対して取得できるものであり、会社の休日に年休を取得することはできません。
特に転職先が決まっており、退職日までにすべての年休を取得したいということで、申出が行われることがありますが、休日に年休の取得が認められないことも知っておいていただきたいところです。
また退職予定者で、年休が10日以上付与されている場合、退職日までに年5日の年休を取得してもらうことが原則となっています。
そのため、退職の申出があった際には、まずは年休がどれだけ残っているのか取得状況を確認することをお奨めします。
まず、年休については労働基準法第39条において「使用者は、有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。」とし労働者の権利と定められています。
そのため取得の申し出を拒否することはできませんが、会社には年休の取得時季を変更する権利はあります。
しかしながら退職時に残っている年休をまとめて取得したいというときには、取得時季を変更することができず、退職前にまとめて取得することを拒むことはできないので注意が必要です。
一方、年休が消化できないため会社の休日に取得したいという申出については、年休は労働日に対して取得できるものであり、会社の休日に年休を取得することはできません。
特に転職先が決まっており、退職日までにすべての年休を取得したいということで、申出が行われることがありますが、休日に年休の取得が認められないことも知っておいていただきたいところです。
また退職予定者で、年休が10日以上付与されている場合、退職日までに年5日の年休を取得してもらうことが原則となっています。
そのため、退職の申出があった際には、まずは年休がどれだけ残っているのか取得状況を確認することをお奨めします。
最後に
まず退職の申出時期については、就業規則で定められていることを従業員がしっかり把握していることが重要です。
30日前なのか、14日前に申し出をするのか知らないと突然の申し出となってしまう可能性は大きいといえます。
日ごろから社内のルールがどうなっているのかを機会を設け、社員教育をしておくのもよいかと思います。
そして年休についても、取得状況を予め会社側も従業員側もはっきりさせておく必要があります。
退職の申出をいつ行うのか、それに伴って年休をどう取得するのかは、会社として日頃からの労務管理が問われる点でもあります。
従業員の退職や有給休暇の取得について、困っている経営者の方は一度社労士に相談してみてください。きっとお力になれるかと思います。
30日前なのか、14日前に申し出をするのか知らないと突然の申し出となってしまう可能性は大きいといえます。
日ごろから社内のルールがどうなっているのかを機会を設け、社員教育をしておくのもよいかと思います。
そして年休についても、取得状況を予め会社側も従業員側もはっきりさせておく必要があります。
退職の申出をいつ行うのか、それに伴って年休をどう取得するのかは、会社として日頃からの労務管理が問われる点でもあります。
従業員の退職や有給休暇の取得について、困っている経営者の方は一度社労士に相談してみてください。きっとお力になれるかと思います。